芙蓉の書-成均館スキャンダル屋根部屋のプリンス3days二次小説

JYJユチョン主演の韓国ドラマドラマ「トキメキ☆成均館スキャンダル」「屋根部屋のプリンス」「スリーデイズ(3days)」の二次小説ブログです。
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俺はク・ヨンハだ 2 一覧

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【成均館 二次小説】俺はク・ヨンハだ 2 - 上  

成均館スキャンダル連載

花の四人衆は、久しぶりに酒を酌み交わしていた。
場所は、儒生たちが始終集っている泮村(パンチョン)の学士酒店を避け、泮村を抜けた先にある、ヨンハの馴染みの居酒屋だ。
学士酒店を避けたのは、ヨンハの選択だった。
黙って彼に付いて行った他の三人は、学士酒店ではないことを特段不思議に思わなかった。
今日は俺の奢りだと言って酒を注ぐ彼に礼を言って、酒に舌鼓を打っている。
ユニに止められて、殆ど酒を口にしていないソンジュン以外は。
しかしソンジュンも酒が好きなわけではないから、肴をつまみながら、やはりヨンハに礼を言った。
「なあ、お前らさぁ。その指輪は何?」
ヨンハが顎をしゃくって、ソンジュンとユニの薬指に光る指輪を指した。
彼は、二人が恋仲であることにもちろん気付いている。
ソンジュンが獄から帰ってきた夜に、皆で中二房で雑魚寝をしたら、翌朝、ソンジュンが不機嫌ここに極まれりといった様子で黙りこくっていたのは、とても愉快だった。

水くさいじゃないか。

二人が打ち明けられない理由もよくわかるが、先輩としては、少々寂しい。
だから、あくまで無二の親友の振りをするソンジュンとユニを、少しからかってやりたくなったのだ。
彼がいつもの居酒屋を選ばなかったのも、そのためだった。



ソンジュンとユニは、顔を見合わせた。
ヨンハは、畳み掛けるように
「その指輪、西国風だよなぁ」
と話しかける。
ソンジュンは、ヨリム先輩は関係ない、と即答したが、ヨンハはしつこい。
「なんで二人でお揃いの指輪をしているんだ。俺たちも誘ってくれよ」
彼は隣に座るジェシンの肩を抱いた。
後輩たちが恋仲だと知っているのは、肩を抱かれたジェシンも同様だ。
だから、ヨンハよりも良識を備えている彼は、ヨンハの腕を振り払った。
「その西国風の指輪はどこで買ったんだ?あまり見ないぞ」
雲従街で育ったヨンハは、単純に指輪にも興味をそそられているらしい。

俺も買ってくるから、店を教えろ。あ、その前に、理由をまだ聞いてない。なんでだ?しかし、本当に珍しい指輪だな。

話題を変える気配のないヨンハに、ユニは、焦った。
「えっと、その……」
何か言わなければ、と彼女は頭を回転させる。
友情に関する言葉を必死に思い出していたら、義兄弟という単語が浮かんだ。
男の友情の最上級の表現が、義兄弟の契りだ。
「そう、義兄弟!義兄弟の契りです!」
ソンジュンがユニを睨んだ。
彼にしてみれば、愛をこめて送った指輪を義兄弟の契り呼ばわりされたのだから、堪ったものではないのだろう。
「義兄弟、ね。テムル、義兄弟もいいけど、チョソンにも何か贈ったら?チョソンがカランに嫉妬しかねないぞ」
「それは、その……」
ソンジュンに睨まれながら小さくなっているユニが、もごもごと返事を誤魔化した。
ヨンハは扇子をぱしりと開いて、三国志か、と呟いた。
貂蝉(チョソン)と言えば、三国志の武将、呂布の妾だ。
「貂蝉……。それなら、テムルは呂布か?いや、違うな。お前らは義兄弟だから、張飛と関羽だな」
彼は、三国志になぞらえて、二人の仲を揶揄した。
「待てよ?それなら、劉備がいなくちゃ。よし、俺が劉備だ!桃園の誓いをしよう!コロ、お前、どうする?趙雲?……違うなぁ」
「僕はそもそも武将ではありません」
今は何を言われても不機嫌になるソンジュンが、むっとした顔で口を挟んだ。
関羽と張飛といえば、三国志を代表する武将だ。
二人は、三国志の主役の一人、劉備の臣下で、この劉備、関羽、張飛の三人は、桃園で義兄弟の契りを交わした。
長兄が劉備、次兄が関羽、末っ子が張飛だ。
ヨンハは、関羽と張飛をソンジュンとユニに当てはめて、自らを劉備とした。
すると、花の四人衆は四人なのに、劉備、関羽、張飛は三人なので、ジェシンが余ってしまう。
ジェシンには、劉備の別の腹臣、趙雲を当てはめてみたがしっくり行かないと首を傾げていたところで、ソンジュンが「僕たちは武将じゃない」と文句を言ったのだ。
関羽はそれなりに教養があったと伝えられているが、張飛は、無教養で粗暴と相場が決まっている。
ソンジュンにとっては、余計に我慢がならなかったのだろう。
「それもそうだな。張飛と関羽は、お前たちより暑苦しい」
ヨンハは、自らの杯に酒を注ぎながら、他の例えを模索した。
「お!管鮑の交わりってあったな。こっちは文官だぞ」
「それは、三国志じゃない」
ジェシンが静かに指摘する。
あ、そうか。とヨンハはうなずき、腕を組んで、真剣に考え始めた。
「そうだ!水魚の交わり!」
ヨンハは、ぱんっと扇子を閉じて、それをまっすぐに二人に向けた。
ソンジュンとユニは、途端に真っ赤になって俯いた。
「指輪までしてるのに、照れるなよ。自慢の“義兄弟”なんだろ?」
ヨンハは、内心してやったりと舌を出しながら、義兄弟、を強調した。
水魚の交わりとは、魚と水のように、離れることが出来ない親しい友情を表す。
これも三国志から出た言葉で、劉備が、彼の臣下である諸葛亮と自らの関係を、魚と水に例えたとされている。
ある時、あまりに劉備と親密な諸葛亮に、関羽と張飛は嫉妬した。
劉備は、劉備に詰め寄る二人に、水魚の例えを用いて、三人の義兄弟の絆は変わらないと説得した。
この説明で、関羽と張飛は納得したのだが、それには理由がある。
水魚の交わりとは、古来より、男女の仲睦まじい様子や夫婦の愛情の強さを表す言葉なのだ。
劉備と諸葛亮が夫婦で、劉備と関羽、張飛は義兄弟。
互いに干渉しない間柄だからこそ、関羽と張飛は納得した。
劉備と諸葛亮は男同士ゆえ、水魚の交わりは、友情の強さも表す。
要するに、男女の仲も、友情も、どちらにも使える言葉なのだ。
「俺たちが、関羽と張飛だな。それで、お前たちの仲に嫉妬するんだ」
ヨンハは、ジェシンの肩を抱いて、楽しそうに笑った。
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【作品名】俺はク・ヨンハだ 2

【テーマ】 成均館スキャンダル二次小説  ソンジュン×ユニ  花の四人衆 

2014/08/21 Thu. 17:32  tb: 0   コメント: 0

【成均館 二次小説】俺はク・ヨンハだ 2 - 下  

成均館スキャンダル連載

ソンジュンは、顔を赤らめながらも、苛立ちを抑えきれずにいた。
“水魚の交わり”という形容は、的確だった。
諸葛亮を得た後の劉備は、それまでのやや燻っていた状況を脱して、飛躍的な活躍を見せるのだ。
ユニと知り合った後のソンジュンも、ソンジュンと知り合った後のユニも、まさに諸葛亮を得た劉備の如く、相手に助けられながら自らの世界を広げて行った。
ヨンハはそんなつもりはないだろうが、男女の仲の“水魚”と解釈しても、的確だ。
ソンジュンは、魚が水の中でしか生きられないように、ユニのそばを離れない。
己の執着を指摘されたようで顔が火照るが、ヨンハが本来の二人の関係を知っていて“水魚の交わり”と言ってくれたのなら、喜んでいたはずだ。
しかし、今前提にあるものは“義兄弟”だ。

義兄弟?冗談じゃない。

「僕たちは、先に帰ります」
ソンジュンは、ユニの了解を得ずに、二人で帰ると言った。
彼の怒りの元である彼女は、大人しく彼に従う。
ヨンハは、二人をからかうと言う目的が達成されたから、文句も言わずにひらひらと手を振って二人を見送った。
二人に同情していたジェシンは、言わずもがなだ。
ソンジュンは、黙々と歩く。
泮村に差し掛かり、泮村を通りぬけ、成均館の門をくぐっても、黙っていた。
ついには中二房に到着して、恐る恐るユニが後に続いて入室しても、沈黙を守っている。
ユニは、小さな声で、ごめんなさいと謝った。
「義兄弟の契り?君は酷いな」
「ごめんなさい」
「君の嘘のせいで、危うく桃園の誓いに付き合わされるところだった」
人数が合わなかったことでその危険は回避できた。
だが、三国志の桃園の誓いが、三人ではなく四人で行われたものだったら?
ヨンハなら、桃園の代わりに成均館の銀杏の木の下で誓い合おう、と言って実行しかねない。
愛するユニと義兄弟の杯を交わすなど、まっぴらだ。
彼は彼女をひと睨みすると、文机の前に座り、書を広げた。
それから彼は、またむっつりと黙りこんでしまった。



一方のヨンハとジェシンも、店を出ていた。
ソンジュンとユニに一足遅れて、泮村を進んでいる。
「あいつら、喧嘩してるかな?」
「お前のせいで、してるだろうな」
「テムルが焦って義兄弟って言った時の、カランの顔見た?傑作だよ」
「ほんとに、お前ってやつは」
「だって、寂しいじゃないか。コロ、お前は俺に隠し事をしてないよな?」
返事はなかったが、ヨンハはジェシンのことなら全て把握している。
自信満々に笑顔を向けられて、ジェシンは、ふん、とそっぽを向いた。
「中二房の縁側で、二人の喧嘩を盗み聞きしよう」
ヨンハは、扇子を振って、体を弾ませながら進む。
「やめろ」
言っても聞かないことを承知で、ジェシンはやめろと繰り返した。



ユニは、ソンジュンに向かい合う形で腰を下ろした。
二人とも外出着のまま座っている。
彼女の肩にのしかかる道袍(トポ)の重さが、そのままソンジュンの作り出す空気の重さのようだった。
「この指輪の本当の意味を、軽々しく教えたくなかったの」
彼女は、義兄弟だと嘘をついた本当の理由を告げた。
まだ二人の恋が始まったばかりだった頃、ソンジュンは彼女に指輪を贈った。
彼は、二人の将来を真剣に考えていると言ってくれた。
二人を取り巻く環境が、簡単に二人を婚姻に走らせてはくれない。
だが、あの時、たしかに二人は誓い合った。
まだ誰にも邪魔をされたくない、二人だけの大切な秘密だった。
「ただの贈り物じゃないもの。そうでしょ?」
ソンジュンは相変わらずユニの顔から目をそらしているが、彼の纏う空気が緩んだ。
ユニは、笠(カツ)を外して、ソンジュンの笠の紐に指を伸ばす。
指輪をくれた時に、彼がそうしたように。
「機嫌を直して?」
彼女の指は、するりと笠の紐を解いた。
そっと彼の笠を持ち上げて、床に置く。
彼女は、文机に両手をついた。
そして、体を伸ばして、こちらを向いてくれない彼の唇に彼女の唇を乗せた。
「許してくれる?」
ソンジュンは、彼女の方を向かなかった。
しかし、彼の頬はもう強張っていない。
「もう一回」
彼はそっぽを向いたまま、呟いた。
「もう一回接吻してくれたら」
彼女は、もう一度彼の唇に彼女の唇を合わせる。
彼女の唇が離れた後、ソンジュンは、許すのは今回だけだと言って、今度は彼からユニに接吻を落とした。



中二房の前で、ヨンハはがっくりと肩を落としていた。
「なぁ、コロ。静かだな」
「仲直りしたんだろ」
「つまらない。つまらないぞ!」
「俺たちも、部屋に戻ろう」
「お前、俺の部屋に来るの?」
「今、この部屋に入るのは、絶対に御免だ」
「なんだよ、仕方なく来るのかよ」
「俺は飲み足りないんだ。付き合え」
ジェシンが歩き出し、ヨンハも続いて隣を歩く。
月明かりに照らされた二人の先輩の背中は、義兄弟の契りで互いを縛り付ける必要がないほど、仲睦まじく並んでいた。




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【作品名】俺はク・ヨンハだ 2

【テーマ】 成均館スキャンダル二次小説  ソンジュン×ユニ  花の四人衆 

2014/08/22 Fri. 17:59  tb: 0   コメント: 0

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