芙蓉の書-成均館スキャンダル屋根部屋のプリンス3days二次小説

JYJユチョン主演の韓国ドラマドラマ「トキメキ☆成均館スキャンダル」「屋根部屋のプリンス」「スリーデイズ(3days)」の二次小説ブログです。
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どこってことないけど(テヨン編) 一覧

【屋根部屋 二次小説】どこってことないけど(テヨン編) - 上   

屋根部屋のプリンス連載

我ながら、健全なデートだと思う。
公園のベンチで手を繋いでおしゃべりをして、今はアイスコーヒーを飲みながら、のんびりと街を散策しているんだから。

テヨンは、優しい目元をした恋人、パク・ハの横顔を見つめた。
夏らしく緑が濃い街路樹を見上げて、枝の合間を通り抜けたそよ風を、気持ちよさそうに受けている。
ここまでは、いつもと変わらない。
問題は、その下だ。
なんとなく、なんとなくなのだが、いつもよりパク・ハの胸が大きく見えるのだ。
たまご色の薄手のカーディガンは一番上までボタンが閉められ、丸首の襟は、鎖骨すら隠している。
けれど、いや寧ろ、だから、薄い布地が胸の始まりから終わりまではっきりと形を伝えていて、目が行ってしまう。
普段、可愛いとしか思っていなかったショートパンツ姿も、太ももが色っぽいと感じてしまう始末だ。
彼は、彼女と体の関係がないわけではないのに落ち着かないのは、きっと健全な雰囲気のせいだと結論付けた。
パク・ハが、化粧品を物色したいと言って、テヨンにコーヒーを預けて一人でお店に入っていった。
両手でコーヒーを持ち、歩道で彼女を待ちながら、彼は独りごちる。

パッカはいつも僕のことを優しいって言うけど、今もこうしてパッカを待ってるけど、僕は優しいだけじゃないんだけどな。

戦利品を片手に店から出て来たパク・ハは、彼が胸を見ていることに気づかずに、彼の手からコーヒーを受け取って、ゴクゴクと飲んだ。



その後二人は、映画を見て、今はテヨンの車の中だ。
映画の内容は少年の成長物語で、わんぱくな子犬まで登場したから、大いに感動できたが全くロマンチックではなく、よって二人の会話も相変わらず健全だった。
彼は、路上の駐車スペースに車を止めていた。
日は完全に落ちたが、日中に直射日光を浴びていたため、車内はむっとした熱気が充満していた。
エンジンを掛けると同時につけたエアコンから噴き出す空気は、冷たい。
しかし、座席シートから背中に伝わる熱が、じわりと体温を上げた。
パク・ハは、手をぱたぱたと動かして顔を扇いだ。
「ごめんね。あと少しすれば、涼しくなると思うから」
「ううん、大丈夫。カーディガンを脱ごうかな」
彼女は、シートベルトの下で、器用にカーディガンの袖から腕を抜いた。
それから、エアコンの吹き出し口を自分の体に傾けて、涼しい、と微笑む。
彼女は、ハンドルを離せないテヨンにも、風を当ててやった。
「ありがとう」
テヨンは、パク・ハの座る右側に軽く顔を向けた。
しかし、予想だにしなかった露わになった胸元が目に飛び込んできて、危うく驚きの声を上げそうになった。
急いで前方に視線を戻し、平静を装う。
迫り上がる唾も、ごくりと飲み込んだ。
カーディガンを脱いだ彼女は、キャミソール姿だった。
前の車と車間を保ちながらも、彼の頭の中は、たった一つのことに支配されてしまった。

胸が、ヤバい。

一瞬しか見なかったのに、彼女の胸は、彼の脳裏にしっかりと焼き付いた。
もともと、胸元が開いた服を着るタイプではないから、ふんわりした服装だとわからないが、彼女は豊かな胸の持ち主だ。
それはもちろん知っているのだが、今日の彼女の胸は、谷間がよりくっきりとしている気がした。
胸の上部の盛り上がりも高い。
キャミソールは胸の下半分しか隠していないため、弾力のある白い肌が惜しげも無く晒されていた。
パク・ハは、脳天気に映画の感想を話している。
時折、テヨンに同意を求めるが、彼は頷くのが精一杯だ。
「聞いてる?」
「聞いてるよ」
彼女は、彼の返事を全く信じていないようだった。
それ以上会話は続かず、車内は沈黙に包まれる。
幸い、彼女が怒っている様子はなかった。
彼が運転に集中していると、思っているのだろう。
テヨンは、なんとなく気まずい気分になり、何か言おうとした。
だが、パク・ハの胸一色に染まった彼の頭は、何の言葉も捻り出せなかった。
悩ましいのは、彼が、明るく「今日はセクシーだね」と軽口を叩ける性格ではないことだった。
しかし、何度も彼女を抱いたのだから、そろそろ、彼女の体について冗談を言うのも悪くない、とテヨンは思う。
「なんか、いつもと違うよね」
きっかけが欲しくて、そう言ってみた。
しかし、どぎまぎしながら言ったテヨンとは対照的に、パク・ハは声色も変えずに
「どこらへんが?」
と聞いた。




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【作品名】どこってことないけど(テヨン編)

【テーマ】 屋根部屋のプリンス二次小説  テヨン×パク・ハ 

2014/06/05 Thu. 21:32  tb: 0   コメント: 0

【屋根部屋 二次小説】どこってことないけど(テヨン編) - 下  

屋根部屋のプリンス連載

間髪入れずに
「どこらへんが?」
と問われて、テヨンは顔を赤くした。
パク・ハが照れてくれたら、まだ良かった。
安易に前方への視線を外せないので、彼女の表情はわからない。
けれど、声を聞く限り、彼女に動じた様子はなかった。
完全に出鼻をくじかれた彼は、自分から仕掛けた癖に、彼女の問いに答えなかった。

そのままじゃ街を歩けないようなキャミソール姿で、どこらへんが?って、普通聞かないだろ。

テヨンは、意を決して口を開く。
ところが、出て来た言葉は、かなり情けないものだった。
「どこってこと、ないけど」
「どこってこと、ないのか」
パク・ハの返事は、なんだか意味深な間があったような気もしたが、容赦がなかった。
次は、テヨンが何か言う番だ。
しかし、タイミング悪く信号が赤になってしまった。
運転に忙しい振りをして、おざなりに返事を済ますわけにもいかない。
どこって、胸に決まってるだろ。そう言えたら、男らしいのだが。
暗い車内を、街灯が照らしている。
テヨンがちらりと右側に視線をやると、パク・ハは窓の外を見ていた。
盛り上がった胸は、淡い光を受けていつもより柔らかそうだ。
下着は、見えそうで見えない。
隙間なく肌が密着した谷間は、影が濃く、光があたった部分との対比で、より深く見えた。
「どこってこと、ないよ」
テヨンは、もごもごと口の中で答えた。



パク・ハは、内心ほくそ笑んだ。
新調した下着が、彼女の思惑以上に効果を発揮したからだ。
あまりの暑さにカーディガンを脱いだのは、計画外だったのだが。

「デコルテふっくら盛り上がる」

一週間前に、ホーム&ショッピングのチャンネルをつけたら、ちょうど下着の紹介をしていた。
初めは、胸の形が整って綺麗に服が着られるなら欲しい、と思った。
けれどすぐに、思考はテヨンを意識する方向に変わっていった。
テヨンと彼女は何度も体を重ねていたが、それはいつも、何となく始まっていた。
体が触れたタイミングでキスをして、そのままキスが深くなって、というような。
そろそろ、もっと強気に誘って欲しいと思っていた。
この下着を身に付ければ、少しはドキドキしてくれるだろうか、と思いついて、彼女は、彼には内緒でこの商品を注文した。
普段、パク・ハがホーム&ショッピングで買い物をすることはなかった。
彼女が何か欲しそうにしていると、次の日に、ホーム&ショッピングの御曹司で本部長でもあるテヨンが、持って来てくれる。
人一倍勤労の苦労を知っている彼女が、彼に強請ったことはない。
繊細なテヨンが彼女が欲しがっていること察して、社割りだよ、とか、試供品が転がってるから、とか言い訳をしながら、渡してくれるのだ。
彼は、この下着のことも把握しているはずだ。
彼女がこの下着を身に着けていると知ったら、どんな反応をするんだろうか。

会社で、私のことを思い出したりするかな。

気恥ずかしさもあったが、彼の反応を思い描くのは、心弾むものだった。



テヨンが、どこってことない、とパク・ハに返してから、車内に会話はなかった。
見慣れた風景が窓の外に現れ、そろそろ屋根部屋に到着することを告げる。
彼は長く息を吐いたが、彼女は、何も言わなかった。
とうとう屋根部屋に到着しても、彼は黙っている。
彼女は、シートベルトを外して、カーディガンを羽織った。
「あっ」
彼が小さく叫んだ。
「ん?」
彼女が彼をのぞき込むと、彼は咳払いをしてごまかした。
彼女は、彼がカーディガンを羽織ったことを残念がっているとわかっていたが、ボタンを一番上まで掛けて、今日のお礼を言った。
「ありがとう。次のお休みの日に、会える?」
「うん、会えるよ」
いつもは助手席に回ってドアを開けてくれるのに、彼は座ったまま返事をした。
彼女は、ドアレバーに手を掛ける。
がちゃり、と音がして、ドアが数センチだけ開かれた。
彼女はいつもそうするように、彼の頬にキスをした。
「お休みなさい」
次は、テヨンの番だ。
彼女が頬にキスをしたら、彼が彼女の唇にキスを落とす。別れの時の挨拶は、決まっていた。
しかし、テヨンは、彼女を見つめたままキスをしようとはしなかった。
「あのさ」
下へ視線を外して、彼は小さな声で聞いた。
「寄ってもいい?」
あと一押しだ。パク・ハは、彼に合わせて小さな声を出す。
「……どうして?」
「パッカが、色っぽいから」
怒っているような、照れているような目で、彼は彼女を見返す。
パク・ハは、口角を上げて、じゃあ、寄っていく?と誘った。
「うん」
彼は、弾むような足取りで、助手席に回った。
パク・ハの企みは、まだ半分しか進んでいない。
彼が驚くのは、これからだ。
彼女は彼に微笑んだが、何も知らない彼は、何?と首を傾げた。

- - - - - - - -
「パク・ハがホーム&ショッピングで買ったブラ」という素敵なネタを頂きましたので、使用致しました。
ありがとうございます。

また、このお話は、ワコールの昔のCMを元ネタとして、ソンジュン、テヨン、イ・ガクそれぞれのシチュエーションをお話にしています。

■どこってことないけど - ソンジュン編(こちら
■どこってことないけど - イ・ガク編(こちら

元ネタ




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【作品名】どこってことないけど(テヨン編)

【テーマ】 屋根部屋のプリンス二次小説  テヨン×パク・ハ 

2014/06/08 Sun. 19:15  tb: 0   コメント: 2

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