芙蓉の書-成均館スキャンダル屋根部屋のプリンス3days二次小説

JYJユチョン主演の韓国ドラマドラマ「トキメキ☆成均館スキャンダル」「屋根部屋のプリンス」「スリーデイズ(3days)」の二次小説ブログです。
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【成均館 二次小説】初恋 - 上(ソンジュン)  

成均館スキャンダル連載

ソンジュンは、どうしても寝付くことが出来ず、中二房を出て縁側に腰掛けた。
日差しのお陰で昼間は暖かいが、太陽が沈むと気温はゆっくりと下がる。
冷えた空気は、日中に取り込んだ水分を手放し、それらが薄っすらと霧を作っていた。
後ろで、かたり、と音がして、彼よりも一回り小さい友が扉の隙間から顔を出した。

「寝ないの?」

友は、布団に戻らずにソンジュンの右隣りに座った。
彼の良く知る優しい香りが、鼻孔をくすぐる。

「君はどうして起きたんだ?」
「だって、急に出て行くから気になって。ちゃんと寝ないのは、君らしくないよ」

ソンジュンの美しい友は、彼よりも彼のことを良くわかっている。ただ一点を除いて。
星がよく見えるねと言って、友は空を見上げた。

「星に願い事をしたことはある?」
「願掛けが問題解決になるとは思えない」
「こういう時は、適当に、うんって言えばいいんだよ」

二人の間の穏やかな空気が男女のものだったら、そうかも知れない。
ソンジュンはそれでも同じ返答をしただろうが、こんな風に友が発言するたびに、ここにあるものが甘い空気だと錯覚してしまうことを、これが現実だったらと望んでしまうことを、申し訳なく思った。

「でも、君は願いがないかもね。奇跡を待ち望むような」

そう言われて、彼は唾を飲み込んだ。

君が好きだと、言いたい?
君が女人だったらいいのに?
それとも、今すぐに君を抱きしめたい?

ソンジュンは、彼の右腕が、心なし重たく感じられた。
一寸だけ離れて座る友は、明確に離れているのに、ソンジュンの腕に触れているかのように、質量が存在を主張した。
彼は右腕を動かせない。
手を伸ばして一寸の距離を超えることも、腕を体に寄せることも出来ない。

「君はあるのか?」
「うん、まぁ」

友は、素直に願い事があると言った。

奇跡を待ち望むような願いがあると、言えないんだ。
君だけには。

ソンジュンも星空を見上げた。

「願掛けしたのか?」
「多すぎて、選べないんだ」
「こんなに星がある。一つ一つ、願掛けすればいい。願い事が百個あっても足りないぐらいだ」
「あの星にしようかな」
「あれ?」

空を指さした二人の手がぶつかった。

「手が……」
「手が……」

同時に同じことを言いかけて、二人は腕を下ろした。

「手が大きいね」

友は、ソンジュンの男らしさを褒めてくれた。
だから彼は、手が綺麗だ、という言葉を飲み込んで、なんでもない、と呟いた。
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【作品名】初恋

【テーマ】 成均館スキャンダル二次小説  ソンジュン×ユニ 

2014/04/30 Wed. 17:37  tb: 0   コメント: 0

【成均館 二次小説】初恋 - 下(ユニ)   

成均館スキャンダル連載

ユニの想い人が深い溜息を吐いて出て行った。
心配になって、ユニも起き上がる。
扉から覗くと、彼は縁側に腰掛けていた。

「寝ないの?」
「君はどうして起きたんだ?」
「だって、急に出て行くから気になって。ちゃんと寝ないのは、君らしくないよ」

ユニは、彼女の想い人が一人になりたいのだと、わかっていた。
でも、友の振りをして心配する彼女を、こうして受け入れてくれる。
だからいつも、彼女は彼に甘えてしまう。
ユニは、星がきれいだね、と言いそうになって、そんな台詞は男らしくない、と思い直した。
星がよく見えるね。言い換えた言葉に、返事はなかった。
想い人の端正な横顔は、全く動かない。
霧で少し曇る前庭を、じっと見つめている。

「星に願い事をしたことはある?」
「願掛けが問題解決になるとは思えない」
「こういう時は、適当に、うんって言えばいいんだよ」

彼女の想い人は、恋人ができたら、甘い言葉を返すのだろうか。
この考えを、ユニは即座に否定した。
きっと彼は、同じことを言うのだろう。
そう結論付けて、彼女は物悲しい気分になった。
ユニの想い人は、彼女に特別な対応をしているわけではないから。

「でも、君は願いがないかもね。奇跡を待ち望むような」

さっき、ユニはわざと一寸だけ間を取って座った。
ぎりぎりのところで、彼の気配を感じたかったから。
だから、少しだけ左手をずらせば、想い人の長い指に、自分の指を絡めることが出来る。
ユニは、床板に手を押し付けた。
恋と友情は、決して交わらない。
無二の親友として接してくれる彼を裏切る行為を、してはいけない。
左腕だけが僅かに暖かくて、彼女は床に押し付けた手を動かせなかった。

「君はあるのか?」
「うん、まぁ」
「願掛けしたのか?」
「多すぎて、選べないんだ」

願いを口に出して言えば、どんどん欲張りになるだろう。

私を好きになって。
ヒョウンと結婚しないで。
私の手を握って。

「こんなに星がある。一つ一つ、願掛けすればいい。願い事が百個あっても足りないぐらいだ」
ユニは、願い事を選べないのに、星を指さした。
「あの星にしようかな」
「あれ?」

二人の手がぶつかって、ユニは息を呑んだ。

「手が……」
「手が……」

想い人の手は、すぐに引っ込められた。
大きくて、男らしい手。
成均館を出たら、彼は、誰の手を握るんだろう。
ユニが、何を言おうとしたの、と聞いたら、彼女の想い人は、なんでもない、と呟いた。




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【作品名】初恋

【テーマ】 成均館スキャンダル二次小説  ソンジュン×ユニ 

2014/05/01 Thu. 19:29  tb: 0   コメント: 0

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