芙蓉の書-成均館スキャンダル屋根部屋のプリンス3days二次小説

JYJユチョン主演の韓国ドラマドラマ「トキメキ☆成均館スキャンダル」「屋根部屋のプリンス」「スリーデイズ(3days)」の二次小説ブログです。
『目次』、『小説のテーマ』または『ランキング』からお進み下さい。
また、大人小説(R18)の閲覧はご自身のご判断でお願い致します。

> 尊敬か憧れか

尊敬か憧れか 一覧

【成均館 二次小説】尊敬か憧れか  

成均館スキャンダル連載

それなりに成績が良くて、それなりに容姿も良い。だから、学堂でもそれなりに目立った。
妓生に一番人気があって、周りは次期掌議は俺だと言っている。
そして、西斎での生活を終えたら、出仕して、どこかの老論の息女と結婚する。
順風満帆。それが俺の人生だ。




「聞いてる?」
黒目がちな瞳で見上げられて、どきり、とした。
男が男に、どきり、はおかしいが、反応してしまったものは仕方がない。
まあ、誰に気づかれたわけでもなし。
「あ、はい、聞いてます」
「で、それを考慮すると、この部分の解釈は……」
書物をなぞる手は、白く華奢で、青い血管が透けている。
この人の手は、どうして綺麗なんだろう。
「君、集中できていないようだな」
俺と同じぐらいの背丈の男、イ博士が、きれいな手の持ち主、キム博士の後ろに立った。
「学ぶつもりがないなら、キム博士の後ろにくっついて歩くのはやめるんだ」
「ここは難しい箇所なんだ。ぼうっとしてしまうことだってあるよ!」
「彼は、君の顔ばかり見ている。やる気が無いんだ」
「違うね。彼は師匠を尊敬しているだけだ」
そして、三回のうち二回は、言い争いが始まる。
俺に限ったことじゃない。
大体の儒生がキム博士のきれいな顔をまじまじと見てしまい、イ博士に怒られる。
キム博士にくっついてるのは、俺たちじゃなくて、イ博士じゃないか。
二人は東斎で同室生だったから仲が良いって聞いたことがある。
その繋がりで、イ博士とキム博士の姉上が結婚したとも聞いた。
だから、今、二人は義理の兄弟ということになる。
けど、義理の兄弟って、そんなにベッタリくっついてなきゃいけないものなのか。
ああ、婚姻って面倒だな。
「もう、向こう行ってよ!君のせいで進まないじゃないか」
キム博士がイ博士を厄介払いするのは、いつものこと。
イ博士が、俺をぎろりと睨んで去っていくのもいつものこと。
別に、取って喰おうなんて、思ってないのに。
声に出して言うつもりはないが、キム博士はかわいい。
その辺の妓生より、ずっとかわいい。別に、取って喰うつもりはないけど。
だから、授業でわからないことがあると、キム博士のところに質問に行く。
それがイ博士の授業でも。
逆に、なんでもかんでもイ博士のところに行く奴らもいる。
頭脳明晰、眉目秀麗、清廉潔白。
男が憧れる男ってやつだ。
あんな厳しい師匠、俺は嫌だな。
どうせ教わるなら、かわいくて優しい師匠がいい。
……別に、取って喰うつもりはないけど。
男同士で、そんな。



「キム博士、いいですか?」
俺はまた、キム博士に声をかけた。
イ博士は、他の儒生に捕まっているから、今日はちゃんと学べそうだ。
……ん?また、イ博士がこっちに来た。
あっちの質問は、終わったのか?
「君、キム博士はれっきとした男だ」
「……?はい」
キム博士が、変なことを言うなと焦っている。
俺もキム博士に同意だ。成均館にいる全員が、キム博士は男だって知っている。
「彼の号を知っているか?」
「噂には……」
「テムルだ」
「恥ずかしいから、言わないでよ!カランのくせに」
「カランですか?」
「この人の号はね、最高の花嫁候補っていう意味の、カランなんだ」
「やめろ、キム・ユンシク!」
「では、さぞ女人に人気だったんでしょうね」
「そうなんだ、ある両班の息女が彼にぞっこん入れあげてね」
「君は酷いな。記憶にあるのは、その人だけか」
そりゃ、この容姿なら、一人や二人じゃないだろう。でも、イ博士が女人の数を自慢をするのは、意外だな。
「えーっと、僕の姉上も。君と結婚できて幸せだって言ってたよ……」
……ん?
なんで彼らは微笑み合っているんだ?
この話の流れは、数自慢、でなければ「余計な話はするな」って怒るのが定番だろう。
微笑み合うって、なにこれ。
あれ?二人で行っちゃった?俺、まだ質問してないのに!



俺がキム博士に質問するのは、かわいいから、だけじゃない。
キム博士の視点は、他の博士と少し違っていて面白いんだ。
キム博士が庇ってくれるように、本当に尊敬しているんだ。
イ博士の授業も聴きこんじゃうけどね。
……あ、またイ博士とキム博士が揉めてる。
「当直は君と一緒じゃなくても大丈夫だよ」
「だから君は理解していないと言っているんだ。儒生たちの顔を見たか?夜は危険だ」
「もう!男同士だって言ってるだろ?」
ああいうのって、世間一般では痴話喧嘩って言うんじゃないか。
あれ、二人の距離が近い。
キム博士、背伸びしちゃって……

!!!

びっくりした!
接吻したかと思った!
まさか、ね、男同士で。男色じゃあるまいし。
イ博士は奥方もいるんだし。
それにしても、喧嘩してたのに、楽しそうに内緒話してるなぁ。
キム博士、イ博士の肩に手を置いて、背伸びして。
イ博士もキム博士の腰を抱いちゃって。
でも、義理の兄弟って、そんなに仲が良いものなの?
俺も、将来、義理の弟の腰を抱かなきゃいけないの?
無理だ。絶対に無理だ。想像するだけで背筋がゾワッとする。
婚姻も考えものだな。
しかし、イ博士。
昼間はキム博士と一緒で、夜はキム博士にそっくりな美女と噂の奥方と一緒なのか。
いいな、両手に花だ。
いや、いや、いや、いや、いや、いや。
それは、違うだろう。キム博士は男だ。



キム博士がかわいいとか、イ博士が羨ましいとか、変なことに惑わされている場合じゃない!
俺はそれなりに良い成績を収めていて、それなりに容姿も良い。
妓生にも一番人気だ。
将来は、出仕して老論の息女と結婚する。
あの二人は妙だと思うけど、俺の人生には何の関係もない。
今見たことは、忘れよう。
順風満帆。それが俺の人生だ。




↓ランキング参戦中です。画像をポチっと応援宜しくお願いします
にほんブログ村 小説ブログ 韓ドラ二次小説へ
拍手するLINEで送る


【作品名】尊敬か憧れか

【テーマ】 成均館スキャンダル二次小説  ソンジュン×ユニ 

2014/03/17 Mon. 16:40  tb: 0   コメント: 3

【成均館 二次小説】尊敬か憧れか - 2  

成均館スキャンダル連載

それなりに成績が良くて、それなりに容姿も良い。だから、学堂でもそれなりに目立った。
妓生に一番人気があって、周りは次期掌議は俺だと言っている。
そして、西斎での生活を終えたら、出仕して、どこかの老論の息女と結婚する。
順風満帆。それが俺の人生だ。



そう、妓生に一番人気があるのは俺のはずだった。
今日は入清斎。成均館が開放される日。
昼間から妓生が大挙して押し寄せて俺に纏わりつく予定だったが、イ博士とキム博士が、片っ端から妓生をかっさらって行った。
そして日が暮れた今、明倫堂の前庭ではみんな酒を煽って盛り上がっているというのに、博士たちは揉めている。
文句を言いたいのは、三番手に甘んじた俺の方だ。
博士だろ?高潔であるべき儒学者だろ?
妓生を侍らせるなんて、反則だ。
「信じられない!妓生に囲まれちゃってさ」
「キム・ユンシク。僕はそんなつもりはない」
「……どうだか」
うん、うん。キム博士は正しい。
博士が妓生にうつつを抜かすなんて、論外だ。
「案外、うれしかったんじゃないの?」
「そんなわけないだろう!」
うん、うん。
イ博士もあれで男だしな。うれしかった……ん?
普通、男同士で妓生の話題って言ったら、自慢話なんだけどなぁ。
キム博士も、イ博士には負けるけど、かなり人気があったよな?
「君だって。大勢の妓生が君に色目を使ってたじゃないか」
「僕が女人に色目使われて喜ぶと、本気で思ってるの?」
「君は、あのチョソンをものにしたからな」
俺も噂で聞いたことがある。
すごく有名な妓生だったらしいな。
キム博士、可愛いけど凄いよな。
「あれはどういうことか、わかってるくせに!」
「君もわかってるだろう。僕は一言も彼女たちと話をしてない。ずっと君と一緒だった」
まぁ、確かに。
大勢の妓生を引き連れてたのに、イ博士は見向きもしなかった。
キム博士は、時々、後ろを向いて謝ってたけど。
だから、俺は文句を言いたいんだよ!興味がないんだったら、こっちに分けろ、と。
あ、キム博士が怒って銀杏の木の方に行っちゃった。
……でも、なんで怒ってるの?
男だったら、妓生の一人や二人、別に後ろ暗くもないだろう。
あ、そうか。儒学者としてってこと?
「待て。僕は、本当に、なんとも思ってないんだ」
「……本当に?」
「君に比べたら、妓生なんて……」

……は?

…………はぁぁぁぁ???

キ ミ ニ ク ラ ベ タ ラ ???

「イ・ソンジュン……」
いや、いや、いや、いや、いや、いや。
おかしい。絶対におかしい。
なぜか、キム博士がうっとりしてるけど。
おかしいから、それ!
「あ、いや、君の姉……僕の妻に比べたら」
うん、そうだそうだ。
イ博士は言い間違えたんだ。びっくりした。
キム博士は姉君のことを心配してただけだったんだ。
あー、びっくりした。
確かに二人は義理の兄弟だし。うん。
よかった。なんか、よくわからないけど、安心した。



機嫌直ったのかな、キム博士が笑ってる。かわいいなぁ。
あれ?こっちに来る?
「『大学』の質問のことなんだけど」
俺がこの前質問したこと、覚えていてくれたんだ!
「まだ、答えてなかったよね。明日は杖打大会だし……どうしようかな」
俺のほうが、どうしよう。
キム博士、親指と人差し指で下唇を弄っている。
やっぱり、この博士、かわいいよな。
で、かわいいんだけど、キム博士、あなたの後ろの人が怖いんです。
本当に、どうしよう。
「僕は、いつでも……あ、イ博士!時々は、イ博士に教わりたいなぁ。あは……は……」
「そうか、私は明日の午後でも構わない。杖打大会が終わった後にでも来るといい」
「そうだね!イ博士の解釈もすごく面白いから、それがいいよ!」
キム博士。
俺は、本当は、厳しい師匠は嫌です。
イ博士に教わった後の儒生の様子、ご存じですか。
一人残らず、げっそりしてるんです。
しかも、俺、何も悪いことしていないのに、何故か睨まれてるんです。
キム博士、助けて。
……いや、だんだん、イライラしてきた。
妓生は不発だったし、明日はこの博士のところに行かなきゃならないし。
そうだよ、俺、何も悪くないのに。
「イ博士。妓生に大人気でしたね!」
キム博士がイ博士を睨んだ。
「明日の杖打大会も来るって言ってましたよ。どうやったらイ博士をものに出来るんだろうって、騒いでました。さすがですね!」
「……へぇ」
ふん、イ博士は、奥方様にこってり絞られればいいんだ。
そうすれば、俺たち儒生の気持ちも、少しは分かるさ。
「僕は失礼するよ」
「待て、ユ……」
キム博士、また銀杏の木の下に行っちゃった。
キム博士は、本当に姉君思いだなぁ。
イ博士が呼んでるのに、知らん振りしてる。

!!!

えぇ!?
接吻!?
接吻するの!?

違った。
よかった。なんか、よくわからないけど、安心した。
義理の兄弟ってさ、両手で相手の頬を包んだりするのかな。
俺も将来、義理の弟の頬を……無理。絶対、無理。今、背筋がゾワッとした。
イ博士、無理やりキム博士を引っ張って歩いて行っちゃった。
あっちは、享官庁?
何するんだろう。
明日、けが人が出ないように祈祷するのかな?
真っ暗な享官庁でイ博士とキム博士が二人きり、か。
接吻できるな。

……………………。
……………………。
……………………。

俺、この前からどうかしてるぞ。キム博士は男だ!
俺の尊敬する、学識が深い博士だ!



キム博士とイ博士が接吻とか、変なことに惑わされている場合じゃない!
俺はそれなりに良い成績を収めていて、それなりに容姿も良い。
今回は逃したが、基本、妓生にも一番人気だ。
将来は、出仕して老論の息女と結婚する。
あの二人は妙だと思うけど、俺の人生には何の関係もない。
今見たことは、忘れよう。
順風満帆。それが俺の人生だ。




↓ランキング参戦中です。画像をポチっと応援宜しくお願いします
にほんブログ村 小説ブログ 韓ドラ二次小説へ
拍手するLINEで送る


【作品名】尊敬か憧れか

【テーマ】 成均館スキャンダル二次小説  ソンジュン×ユニ 

2014/03/22 Sat. 16:29  tb: 0   コメント: 0

【成均館 二次小説】尊敬か憧れか - 3  

成均館スキャンダル連載

それなりに成績が良くて、それなりに容姿も良い。だから、学堂でもそれなりに目立った。
妓生に一番人気があって、周りは次期掌議は俺だと言っている。
そして、西斎での生活を終えたら、出仕して、どこかの老論の息女と結婚する。
順風満帆。それが俺の人生だ。



俺は、尊経閣にやって来た。
……あ、キム博士だ。背伸びしてる。
読みたい本に、手が届かないのかな。
キム博士の身長だと、ここの棚、ちょっと高いもんな。
「取りましょうか?」
「ほんと?助かるよ」
「どれですか?」
「ええっとね、そこの……」
手首が細いなぁ。肌も白くて、スベスベしてそうだ。
目も大きいなぁ。
キム博士と一緒にいると、ドキドキする。
なんでだろう。
俺も、キム博士みたいに、深く学問を理解したいから?
それとも、かわいいから?
別に、取って食おうとか、そういうことじゃないぞ。
「……わかる?」
「あ、はい」
「そうそう、その上の、それ!」
あ、この本か。
……痛っ!
痛いっ!何っ?誰!!?
「あとは私がやろう」
イ博士……。
お願いします、手首離して。凄く痛い。めちゃくちゃ痛い。
……うわぁ、俺の手首、真っ赤になってる!
イ博士の指の形がくっきり!
本当に、痛い。はぁ……。
「キム博士、読みたい本があったら、僕に頼めって言っただろう」
「だって、いつも君が傍にいるとは限らないだろう」
「それなら、僕を呼べばいい」
「イ博士だって、忙しいじゃないか」
イ博士、なんで俺を睨みながら、キム博士と話してるんですか。
俺、なにか悪いことした?
本を取ってあげようっていう、親切心だよ?
それにさ、義理の兄ってさ、そこまで弟の面倒を見るものなの?
「ともかく、僕を呼べ。他に必要な本はどれだ?」
「えっとね、あっちの方かな」
イ博士、さっさと行っちゃった。
「君の本は、見つかった?」
キム博士は、やっぱり、優しい。
「はい、僕は部屋に戻ります」
「そう、さっきはありがとう。手は大丈夫?」
キム博士が、僕の手首を擦ってくれた。
心臓がまた、どきり、とした。
男が男に、どきり、はおかしいけど、反応しちゃうものはしょうがない。
別に、取って喰うつもりはないけど。
男同士で、そんな。
「ええ、なんとか」
「キム博士」
イ博士が低い声でキム博士を呼んだ。
儒生仲間は、イ博士は冷静沈着って思ってるけど、最近、俺は、違うんじゃないかと疑っている。



あれ?俺、必要な本を一冊借り忘れてた。
キム博士に部屋に戻るって言ってしまったから、気まずいな。
尊経閣は、俺と博士たちしかいないみたいだ。
出直そうかな。
いや、気まずいって思うのが間違いか。
さっさと本を借りて、西斎に帰ろう。
ん?また、揉めてる。
あの二人、頻繁に揉めてるよな。
「イ・ソンジュン!朝からずっと不機嫌じゃないか。偏屈爺さんみたいに」
「誰が偏屈爺さんなんだ」
「だから、君だよ、イ・ソンジュン!」
「まさか、理由がわからないって言うつもりじゃないだろうな?」
「黙ってないで、はっきり言えばいいじゃないか」
「この僕が、ヨリム先輩やコロ先輩と一緒に雑魚寝した君が心配で、ろくに眠れなかったと、そう言えばいいのか?偏屈爺さんみたいに」
「別に一緒に寝るぐらい……。せっかく遊びに来てくれたんだし」
うん、別に一緒に寝るぐらい。
花の四人衆だろ?
すごく有名で、俺も知ってる。
学友だったんだから、一緒に雑魚寝するぐらいで、なんで怒るんだろう。
「じゃあさ、今夜は、二人で寝よう。それでいい?」
「まぁ……」
イ博士、雑魚寝ごときで、嬉しそう。
でも、義理の兄弟って、夜まで一緒に過ごすものなのかな。
婚姻って、苦労しそうだな。
「眠れなくなっちゃうかもよ?」

……………………。
……………………。
……………………。

今、何か凄い言葉を聞いた気がする。
気のせいだ、気のせい、気のせい……。

ごとっ!

うわぁ、本を落としちゃった!
博士たちに気付かれちゃう。隠れなきゃ。
……ああ、見つかっちゃったよ。
「あ、あ、姉上が。そうそう!僕の姉上が一緒に……姉上が、姉上……」
「ああ、そうだな、僕の妻、妻……」
うんうん、わかります!
奥方様だよね、うん!
この二人にしては、ちょっと破廉恥な会話だと思うけど、男同士だしね。
よかった。なんかよくわかんないけど、安心した。
「し、失礼しました!」
逃げよう。取り敢えず逃げよう。


キム博士とイ博士のまぐわ……、ともかく、変なことに惑わされている場合じゃない!
俺はそれなりに良い成績を収めていて、それなりに容姿も良い。
妓生にも一番人気だ。
将来は、出仕して老論の息女と結婚する。
あの二人は妙だと思うけど、俺の人生には何の関係もない。
今見たことは、忘れよう。
順風満帆。それが俺の人生だ。

- - - - - - - -

偏屈爺さん、卒業後バージョンでした。
ドラマのあのシーン、大声で話していたので、誰かに聞かれていてもおかしくないと思うんです。




↓ランキング参戦中です。画像をポチっと応援宜しくお願いします
にほんブログ村 小説ブログ 韓ドラ二次小説へ
拍手するLINEで送る


【作品名】尊敬か憧れか

【テーマ】 成均館スキャンダル二次小説  ソンジュン×ユニ 

2014/04/21 Mon. 21:28  tb: 0   コメント: 0

【成均館 二次小説】尊敬か憧れか - 4  

成均館スキャンダル連載

それなりに成績が良くて、それなりに容姿も良い。だから、学堂でもそれなりに目立った。
妓生に一番人気があって、周りは次期掌議は俺だと言っている。
そして、西斎での生活を終えたら、出仕して、どこかの老論の息女と結婚する。
順風満帆。それが俺の人生だ。



「あ、イ博士だ」
「キム博士もいるな」
誰もいない明倫堂で同室生と涼んでいたら、イ博士とキム博士が中庭を歩いて来た。
俺は、居心地が悪くなって、同室生の影に隠れた。
「なんで隠れるんだよ」
「俺、イ博士が苦手なんだ」
「得意な奴はいないだろ」
「違うんだ。そういうことを超越した“苦手”なんだ」
「言ってることが変だぞ」
「お前は、平気なのか?睨まれたりしないのか?」
「それは、イ博士が無表情だから、そう見えるだけだろ」
「手首掴まれて、物凄く痛かったことあるか?」
「……それはない」
同室生の気の毒そうな目で、俺を見た。
そんな目で見られたら、余計に落ち込む。
「まぁ、あれだ。頑張れ」
「お前、人事だと思ってるな」
「悪いけど、人事だ」
「親友だろ?」
「友情は深いが、イ博士に目をつけられるのは避けたい」
同室生は、読書に戻ってしまった。
俺が何度肩を叩いても、奴は無視を決め込んでいる。
俺は、彼の肩越しから、博士たちがどこに居るのか確認してみた。
残念なことに、彼らは、明倫堂の真ん前で立ち止まっていた。
なんてことだ。イ博士が苦手なのに。
こっち来ないで。
ああ、キム博士が石段を登ってる。
そうだ、書物!
書物を読むふりだ!
「君たち、頑張ってるね」
キム博士、こんにちは。
けど、すみません。
俺、あなたの声は聞こえてません。
「はい、頑張ってます!」
同室生が調子のいいことを言った。
……おい、お前、返事するなよ。
キム博士、俺は、聞こえてませんから!
「君も、頑張ってるね」
俺?俺だよね……明倫堂には二人しか儒生がいないからね。
無視、出来ないよなぁ。
「……ありがとうございます」
なるべく目立たないように、イ博士の視界に入らないように、同室生の影に隠れたまま返事をした。
幸い、イ博士はまだ石段の下だ。
「あ、そうだ。イ博士、わからないことがあるんですが」
同室生が下にいるイ博士に声をかけた。
お前、イ博士を呼ぶなよ。
俺が今、苦手って言ったばっかりだろ?
「どこだ」
ほら、イ博士まで、石段を登って来ちゃった。
怖いもの知らずの同室生は、イ博士に次々と質問している。
幸い、イ博士は俺のことが気にならないみたいだ。
ああ、よかった。



同室生の質問が終わって、博士たちは銀杏の木の方に歩いて行った。
彼らも、銀杏の木の下で読書を始めた。
キム博士、やっぱり可愛いなぁ。
取って食おうってことじゃないんだ。
こうやって顔を見て、本当に綺麗な人だと感心するだけで、触りたいとか思わない。
綺麗な顔だけど、イ博士に並んで、授業は手厳しいし。
あ、キム博士、眠そうだ。
ゆらゆら揺れてる。
博士も、読書しながら寝ちゃうことがあるんだなぁ。
隣のイ博士は、背筋が伸びてるけど。
イ博士って、確か、大科の壮元だったな。
俺たちにとっては、イ博士もキム博士もすごく優秀だけど、その中でもイ博士は別格なんだろうな。
だって、俺も眠くなってきたし、隣の同室生も、眠そうだし。
きりっとしているのは、イ博士だけだ。
きっと、縁組の申し込みの数も凄かったんだろう。
その中でキム博士の姉君を選んだんだから、姉君は絶対美人なはずだ。
ああ、そうだ。
キム博士にそっくりなんだっけ。
いいなぁ。
俺の家にも、キム博士並みの美人との縁談が来ればいいのに。
イ博士は、壮元だから、そんな幸福が天から降って来たのかな。
あ、キム博士、イ博士の肩で寝ちゃった。
いや、待てよ。
肩を貸す必要ある?
起こせばいいんじゃない?
あ、あれか。義兄弟だからかな。
俺も、将来結婚したら、義理の弟に肩を貸さなきゃいけないの?
あんなふうに、頬まで撫でてあげなきゃいけないの?
・・・。美女の妻が欲しいっていう、前言撤回!
無理、結婚は絶対無理。
想像しただけで、背筋がぞわっとする。
いや、もしかしたら、元同室生で仲が良いからか?
俺も、隣のこいつと、いつも一緒にいるし。
そうか。よし、それじゃちょっと、試してみよう。
「うわぁぁぁ!」
隣の同室生に肩に頭を乗せた途端に、大声を上げて突き飛ばされた。
「お前、何すんだよ!」
同室生は、身震いしている。
俺も、全身に鳥肌が立った。
「見て!俺も鳥肌がすごい!」
「だったら、最初からするなよ!」
やっぱり、無理だ。
はっきり言って、気持ち悪い。
まぁ、キム博士並みの美貌の持ち主の男なら、イ博士もついうっかり頬に触りたく……。

……………………。
……………………。
……………………。

いや、いや、いや、いや、いや、いや。
そうじゃない。
顔の美醜は関係ないぞ。
二人は、男同士だ!



キム博士がかわいいとか、イ博士が羨ましいとか、変なことに惑わされている場合じゃない!
俺はそれなりに良い成績を収めていて、それなりに容姿も良い。
妓生にも一番人気だ。
将来は、出仕して老論の息女と結婚する。
あの二人は妙だと思うけど、俺の人生には何の関係もない。
今見たことは、忘れよう。
順風満帆。それが俺の人生だ。




↓ランキング参戦中です。画像をポチっと応援宜しくお願いします
にほんブログ村 小説ブログ 韓ドラ二次小説へ
拍手するLINEで送る


【作品名】尊敬か憧れか

【テーマ】 成均館スキャンダル二次小説  ソンジュン×ユニ 

2014/06/14 Sat. 22:56  tb: 0   コメント: 0

【成均館 二次小説】尊敬か憧れか - 5  

成均館スキャンダル連載

それなりに成績が良くて、それなりに容姿も良い。だから、学堂でもそれなりに目立った。
妓生に一番人気があって、周りは次期掌議は俺だと言っている。
そして、西斎での生活を終えたら、出仕して、どこかの老論の息女と結婚する。
順風満帆。それが俺の人生だ。



「なぁ、お前、これわかる?」
「わかんない」
イ博士の論語の授業は、とても楽しいけれど、同時にとてもしんどい。
情報量が多くて、気が緩むと重要な事を聞き逃してしまう。
だから、明倫堂から西斎に戻りながら同室生に聞いてみたけど、彼の答えは冷たかった。
「イ博士に質問すればいいだろ」
「それが嫌だから、お前に頼ってるんじゃないか」
「そんなに毛嫌いするなよ」
「俺は、一度でもイ博士が俺に微笑んでくれたら、心を入れ替えるよ」
「まぁ、笑わないな」
「だろ?」
「寧ろ、無表情?」
「人間離れしてるよ。キム博士を見習うべきだと思うね」
キム博士のあの笑顔は、成均館の癒やしだ。
別に、キム博士が好きってわけじゃない。
けど、むさ苦しい男の世界で、キム博士だけは、どこか雰囲気が違うんだ。
生まれ持った品の良さ、と言えばいいのかな?
男にしておくのが惜しいぐらい、暑苦しさがないし、顔もすごく綺麗だ。
別に、好きってわけじゃないぞ。
俺も男だし。
「イ博士も、結構笑ってると思うよ?」
後ろから、急に声をかけられた。
「「キム博士!」」
同室生と二人で振り返ると、キム博士がニコニコしている。
「すみません」
「あはは。謝ることじゃないよ。でも、結構笑ってるよ?」
「……そうですか?」
キム博士の笑顔は、よく見るんだけどな。
かわいいな。
睫毛も長くて。
「俺も、見たことないです」
同室生もキム博士にそう言って、頷いている。
「イ博士は、本当は、結構優しいんだよ」
「「はぁ……」」
人間的には、尊敬できると思うんだ。
それは、認める。
頭脳明晰、眉目秀麗、清廉潔白。
学士なら、誰だってイ博士みたいになりたいと思う。
けど、怖い。
俺なんか、何故か目をつけられてるから、余計に怖い。
「君!」
うわ!
噂をすればイ博士!
「君は、いつまでキム博士を追いかけるんだ」
「イ博士!そんな言い方はよくない。それに僕が話しかけたんだ」
助けて、と隣を見たら、同室生が消えていた。
あいつ、なんて酷い奴なんだ。
友を置いて逃げるなんて、最悪だ。
「そんな怖い顔をしないで、少しは笑うべきだ。みんな怖がっているよ」
「学問と笑顔に相関関係があるとは思えない」
「そういうことじゃないってば」
「君こそ、笑顔を振りまきすぎだ。見てみろ、彼なんか、いつも君を付け回しているじゃないか」
「師匠を敬っているのだから、彼は褒められるべきだ」
「敬っているなら、そうだな。だが彼は、でれでれと君の顔を見ているだけだ」
そ……そこまで言わなくても。
俺だって、ちゃんとキム博士のことを尊敬しているよ。
ん?……俺だって?
俺、誰と比べたんだろう、今。
「彼は君とは違うよ、イ博士」
あ、そうか。イ博士と比べてたのか。

ん?
え?
あ?

いや、イ博士もでれでれ追いかけ回してないだろう。
……もしかして、追いかけ回してる?

「俺、部屋に戻るので……」
「あ、ごめんね。ほら、イ博士、笑って」
イ博士に思いっきり睨まれた。
「あの、キム博士、大丈夫です。失礼します」
俺は二人に背中を向けた。
二人の言い合いは、まだ続いてる。
「君は笑ったらもっと人気出るのに」
「儒生に好かれようと努力することは、儒学者の本分ではない」
「そうじゃなくって、君はすごく尊敬を集めているから、笑顔があればもっといいって話だよ」
「僕は、一人に好かれていれば充分だ」
「笑わない君に愛想をつかすかもしれないよ」
うん、いくら義弟でも、付き合いきれないことってあるよね。
あれ?一人?奥方様は?
あ、そうか。
奥方様に好かれていればいいってことか。
「キム・ユンシク!」
イ博士が珍しく大きな声を出した。
俺は、歩いていた足を止めて、思わず振り返ってしまった。
「もう、笑ってってば。いつもみたいに」
キム博士が両手でイ博士の頬を引っ張った。
イ博士が彼の手を頬から外して、笑った。
そうだ。
そういえば、俺、イ博士の笑顔、見たことあったんだった。
キム博士といる時は、よく笑ってる。
キム博士といる時……。

…………。
…………。
…………。

義弟だからとか、元同室生だからとか、考えるのはやめよう。
良い結論に辿り着ける気がしない。



キム博士がかわいいとか、イ博士の笑顔とか、変なことに惑わされている場合じゃない!
俺はそれなりに良い成績を収めていて、それなりに容姿も良い。
妓生にも一番人気だ。
将来は、出仕して老論の息女と結婚する。
あの二人は妙だと思うけど、俺の人生には何の関係もない。
今見たことは、忘れよう。
順風満帆。それが俺の人生だ。




↓ランキング参戦中です。画像をポチっと応援宜しくお願いします
にほんブログ村 小説ブログ 韓ドラ二次小説へ
拍手するLINEで送る


【作品名】尊敬か憧れか

【テーマ】 成均館スキャンダル二次小説  ソンジュン×ユニ 

2014/07/24 Thu. 10:41  tb: 0   コメント: 2

最新記事

目次

テーマ一覧

更新情報 配信中

プロフィール