芙蓉の書-成均館スキャンダル屋根部屋のプリンス3days二次小説

JYJユチョン主演の韓国ドラマドラマ「トキメキ☆成均館スキャンダル」「屋根部屋のプリンス」「スリーデイズ(3days)」の二次小説ブログです。
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薄荷飴《大人》 一覧

【屋根部屋 二次小説】薄荷飴 - 1  

屋根部屋のプリンス連載

パク・ハは五人分のオムライスをテーブルに並べた。
昨晩、まずイ・ガクが「明朝は"おむらいす"を用意するように」とパク・ハに注文し、彼女が難色を示すと、他の三人も「我らも食べたい」と加勢した。
それでも反論を試みたが、他の朝餉では仕事への意欲が湧かないだの、チョハの仰ることは絶対だの騒ぎ立てる四人に負ける形で、こうしてオムライスを並べている。
もう、正直オムライスは飽きたのよね。
パク・ハは腰に手を当て、食べる前からうんざりした気分で、テーブルを眺めた。
臣下の三人は既に席に着いている。
しかし、肝心のイ・ガクがいない。
「あいつが時間通りに起きないなんて、珍しいわね」
イ・ガクたっての希望でオムライスを作ったのにすっぽかされてしまい、文句が口をついて出る。
それに対し、三人は神妙な面持ちで、チョハは臥せっておられます、とパク・ハに告げた。
「具合悪いの?」
「高熱でございます。我らは薬の調合がわからぬゆえ、お助けすることが出来ないのです」
そう言えば、昨夜彼は頭痛を訴えていたが、何時ぞやの人差し指を切った時のように、大げさに言っているのだと思っていた。
無視しちゃって、可愛そうだったかも。
「私が診るわ」
パク・ハは、三人に朝食を済ませ出勤するように言い、トレーに体温計や食事を並べた。



イ・ガクの部屋に入ると、寒そうに布団の端を握る手が見えた。
首まですっぽりと布団を被り、小さく開いた口からは、少し荒く、また熱を伴った息が吐き出されている。

昨日のうちに、様子をみてあげれば良かったな。

パク・ハはイ・ガクのおでこに手をあてた。
想像していた以上に彼の額は熱い。パク・ハは頬をそっと撫でた。
「起きて。薬を飲んだら、また寝よう」
「・・・ん・・・パッカ?」
目をつぶったまま、イ・ガクが呟いた。
起き抜けの声は、少し幼く、いつものような威厳がない。
パク・ハは起きるように再度声をかけたが、イ・ガクは、まだ寝ると言って、目を開けなかった。
「頭痛い?」
「痛い」
目を閉じたままだが、彼の声は徐々にはっきりとしてきた。
早く解熱剤を飲ませたいパク・ハは、イ・ガクの肩に腕を差し入れる。
「起きて。オムライスも持ってきたわよ。それとも、おかゆ作る?」
「・・・おむらいす」
オムライスと言いながら、イ・ガクは頭まですっぽり布団を被ってしまった。
「チョハ!」
普段の、年齢の割に落ち着いた立ち居振る舞いと違い、今朝のイ・ガクは駄々をこねる子供のようだ。
パク・ハは、普段使わない「チョハ」で呼びかける。
「チョハ、子供じゃないんだから、起きてよ。薬を飲めないでしょ!」
「・・・その薬は苦いのか」
「水と一緒に飲めば、味はしないわよ」
「・・・そうか」
そうか、と言いつつ、布団の下のイ・ガクは一向に動く気がないらしい。
なんでこんなに世話が焼けるのか。しびれを切らしたパク・ハは、勢い良く布団を剥いだ。
いきなり外気にさらされ、イ・ガクはブルっと震えた。すぐさま布団を取り返す。
「起きなさい!はい、これで体温を測って!」
「寒い!それに、私はまだ寝る。邪魔をするな!」
「体温を測って、薬を飲んだら、好きなだけ寝て下さい」
パク・ハは、イ・ガクのシャツの首もとを広げ、体温計を脇の下に突っ込んだ。
「うわっ!何をする!」
体温計の冷たい感触に、またもイ・ガクは身震いした。
「それ、動かさないようにしてね。脈拍を計る代わりに、熱を計測してくれるから」
初めて触れる体温計に緊張しているのか、イ・ガクは素直に脇を閉め、不思議そうにパク・ハを見る。
偉そうな口をきいていても、やはり熱が辛いのだろう。パク・ハを見る目は、潤んでいた。




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【作品名】薄荷飴《大人》

【テーマ】 屋根部屋のプリンス二次小説  イ・ガク×パク・ハ 

2014/02/20 Thu. 18:54  tb: 0   コメント: 0

【屋根部屋 二次小説】薄荷飴 - 2  

屋根部屋のプリンス連載

計測終了を告げる電子音が鳴り、イ・ガクはびくっと体を揺らした。
この現代的な効果音に、いい加減慣れても良さそうなものだが、不意打ちにはまだ弱いらしい。
「38.4度」
「それは、高いのか?」
「すごく高いわね」
かなりの高熱だと知ってしまうと、ぐったり横たわるイ・ガクを起こすのは気が引けた。
異国同然の地で倒れるのは、心細いに違いない。
パク・ハにも覚えがある。
アメリカで寝こんだ時、いつも求めていたのは、記憶にない韓国の父母だった。
「雙和茶(サンファ茶)飲む?」
パク・ハは、体を温めてくれるからと、以前母が屋根部屋に置いていったインスタントの雙和茶の存在を思い出した。
朝鮮時代と同じ処方かわからないが、少しは、彼の不安を取り除いてくれるかもしれない。
「この家にあるのか?」
「うん、持ってくるから、オムライス食べててね」
パク・ハは、イ・ガクが文机として使っているローテーブルをベッドに乗せて、その上にオムライスを置いた。
パク・ハが先ほどのように強く出ない限り、言うことを聞くつもりはないのだろう。イ・ガクは横たわったままだ。
彼女はイ・ガクを無理に起こさず、キッチンに降りた。
雙和茶の粉末にお湯を注ぐと、韓方独特の、木の根っ子のような少し苦味のある香りが広がった。
この香りが苦手で引き出しの奥に閉まったままにしていたのだが、こんな形で役に立つとは、よもやパク・ハの母親も想像していなかっただろう。
パク・ハが雙和茶を持って寝室のドアを開けると、イ・ガクはその香りに目を細め、重たそうに起き上がった。
「そなたが煎じたのか?」
「ううん、今は簡単に作れる粉末のものがあるのよ」
「それでも、美味だ。この香りを嗅ぐと、病も治る気がするな」
雙和茶が呼び水になったのか、イ・ガクはオムライスに手を付けた。
「そなたは食事を済ませたのか?」
「まだよ」
「ならば、そなたもここで食べよ」
「私はあとでいいわ」
「では、私も食べない」
せっかく食べ始めたのに、イ・ガクはスプーンを置いてしまった。
「もう、世話が焼けるんだから」
パク・ハはスプーンでオムライスをすくい、イ・ガクの口元に運んでやる。
イ・ガクはパクっと食いつくと、僅かに微笑んだ。
「チョハはちゃんと食べなきゃ」
「そなたも、食べるべきだ」
「だって、私は元気だし」
「私のせいでそなたが朝餉を取れないのは、忍びない」
今度はイ・ガクがパク・ハの手からスプーンを取り、オムライスを食べさせる。
パク・ハはオムライスを飲み込んでから、再びイ・ガクに、次の一口を運んでやった。
パク・ハが食べさせ、イ・ガクが食べさせ。
そうして交互に食べさせ合うと、オムライスはあっという間になくなった。
先ほどまで、やれ起きろ、やれ起きたくない、と揉めていたのに、随分あっさりと終わったものだ。
二人は、思わず吹き出してしまった。
「今日は、いっぱいお世話してあげようと思ったのに」
普段、二言目には、なんで私がやらなきゃいけないのよ。と口答えしている自分を揶揄するように、パク・ハは微笑む。
「けちゃっぷ」
パク・ハの唇の端を、イ・ガクが指差した。
パク・ハがケチャップを拭うために唇の端に指を持って行く前に、イ・ガクの唇が素早くケチャップを吸い取った。
不意打ちに、パク・ハは目を丸くする。
「ん?接吻して欲しいのか?」
「違うわよ・・・ちょっと、風邪がうつっちゃう」
「その時は私が診てやる」
パク・ハの頬を包み込んだイ・ガクの両手は、やはり焼けるほど熱かった。
彼女に心配をさせまいと、少し無理をしておどけているのだろう。
近づいてくる唇を手のひらで押しとどめ、パク・ハはその唇に錠剤をねじ込んだ。
舌の上に溶け出た薬の苦さに、イ・ガクは顔をしかめる。
続けて差し出されたコップを受け取ると、一気に水を飲み干した。
「この丸薬も苦いではないか」
「薄荷飴舐める?」
パク・ハがローテーブルを床に下ろすと、イ・ガクはぐったりとベッドに沈んだ。
暑い、と言ってパク・ハが掛けてくれた布団を押しのける。
初めは寒がっていたイ・ガクも、食事を取り、体が温まってきたのだろう。
「今、氷枕を持ってくるからね」
パク・ハが布団をかけ直すと、その手がイ・ガクの顎にあたった。
「パッカの手は冷たいな」
女性特有のひんやりと冷えた手が熱を吸い取っていくようで気持ちがよかった。
「薄荷飴も氷枕も必要ない」
イ・ガクはパク・ハを腕の中に引き入れた。
驚いてじたばたと動いていたパク・ハが、観念して大人しくなると、彼女の額に自分の頬を押し当てた。




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【作品名】薄荷飴《大人》

【テーマ】 屋根部屋のプリンス二次小説  イ・ガク×パク・ハ 

2014/02/22 Sat. 21:47  tb: 0   コメント: 2

【屋根部屋 二次小説】(大人小説)薄荷飴 - 3  

屋根部屋のプリンス連載

大人表現が含まれます。ご注意下さい。
* -- * -- *



「パッカ、そなたの体は薄荷飴のようにひんやりとして、心地が良い」
そっちが熱すぎるのよ。パク・ハはそう言い返しそうになったが、いちいち楯突いていても可愛げがない。
代わりにイ・ガクの頭をなでた。
「元気なふりなんか、しなくていいのに」
パク・ハの背中に回る腕の重みが、彼の怠さを正直に伝えている。
イ・ガクは体を下へずらし、パク・ハの首筋に顔を埋めた。
「・・・誰かに甘えるのは、初めてだ」
王世子として、常に気丈に振る舞わざるを得なかったのだろう。
イ・ガクはぽつりと呟いた。
しばらく、二人とも何も話さなかった。
規則正しく頭を撫でるパク・ハの手がつくる、髪の擦れる音と、イ・ガクの気怠い吐息だけが、静かな空間を埋めた。
イ・ガクの熱が蒸発して、湿度を含んだ空気が、二人に纏わりつく。
パク・ハは、彼の熱のせいで、彼女自身も発熱したような錯覚に襲われた。
そっと溜め息を吐き出し、熱を逃す。
イ・ガクは、子犬が飼い主に甘えるように、パク・ハに頬を擦りつけて、彼女をぎゅっと抱きしめた。



カーテンの隙間から漏れる陽の光にまどろみを邪魔され、イ・ガクは体を起こした。
両肘をついてパク・ハを見下ろし、静かにくちづけを落とす。
「風邪がうつると、言わないのか?」
「そうなんだけど・・・一緒にオムライス食べちゃったよね?」
イ・ガクはパク・ハの手首を掴み、内側に親指をあてる。
「まだ健康そうだな」
「こんなに早くうつったら、たまんないわよ」
はい、おしまい。パク・ハは、幼児をあやすようにイ・ガクのうなじに手のひらをのせ、自分の方に引き寄せようとした。
イ・ガクはその手を払いのけ、高熱のせいで潤んだ瞳でパク・ハを見下ろした。
「ね・・・ちょっと・・・・・・」
深く舌を絡められパク・ハは抗議の声を上げ、腰を撫でるイ・ガクの手を払おうとする。
それに答えるように、イ・ガクはパク・ハの太ももを掴み、自身の中心を押し付けた。
ショートパンツがめくれた素肌の部分に、それは当たった。
薄い寝間着の布越しのそれは、パク・ハの肌に直接触れたように、はっきりと形を伝えた。
「・・ぃや・・・・い・つ・・?」
「今」
イ・ガクの手は性急にパク・ハを求めた。
Tシャツの下に滑り込み、柔らかな膨らみを撫で上げる。
「なんで・・・」
「私にもわからぬ」
「ね、今日は止めて」
イ・ガクは上着を脱ぎ捨てた。

「無理だ。体が、熱くて」

パク・ハのTシャツをたくし上げ、胸の先端を舌でなぶると、細い体が跳ねた。
それでも二本の腕は、イ・ガクの肩を押し返す。
イ・ガクは抵抗をする彼女の腕をベッドに押し付け、脈打つ首筋を舌でなぞった。
パク・ハの口からは、溜め息ともつかぬ、か細い声がこぼれる。
体の奥に重く沈んでいく熱に耐え切れずに、イ・ガクは唸った。
その息が彼女の産毛を逆立てた瞬間、パク・ハは抵抗をやめた。
高熱に浮かされているのは、イ・ガクだけではない。
イ・ガクに求められ、認めざるを得なくなった。
二人で静かに体を寄せあっていたあの時に、彼女もまた、おかしくなっていた、と。
彼女の体から、力が抜ける。
イ・ガクは、性急にパク・ハのショートパンツと下着を下ろし、細い足を割った。
首筋と胸に赤い痕を幾つも付けながら、彼の手はいとも簡単にやわらかな部分を探りあて、指を埋めた。
交わる為の準備を必要としないほど、パク・ハの体は溶けきっていた。
けれど、イ・ガクの指は、ゆっくりと彼女の体をかき混ぜる。
もう片方の手は、パク・ハの額に張り付いた髪を、静かにはらった。
その優しさとは裏腹に、歯を食いしばり苦しそうに眉を寄せてパク・ハを見つめるその表情は、限界が近いことをはっきりと物語っている。
パク・ハは目の前の愛しい人の首に腕を絡め、囁いた。

ひどくして、いいのに。

イ・ガクはズボンを脱ぎ捨て、一気に自身を彼女に埋めた。
パク・ハの両足が、イ・ガクの腰に絡みつく。
淫靡な動きに合わせて甘い声を上げるパク・ハの体に、イ・ガクは欲望をぶつける。
腰に絡んだ彼女の両足が彼を締め付けた瞬間、彼の血流が一気に跳ね上がった。
イ・ガクはパク・ハの体から自身を引き抜いた。
パク・ハの太ももに、イ・ガクの熱が滴り落ちた。



カーテンから零れる陽の光が、パク・ハの体を照らした。
彼女に放たれた白濁した液体は、やわらかな肌の上で広がり、めくれ上がったTシャツの下の、無数に付けられた痕は、光が当たりより赤々と浮き立っている。
パク・ハが視線を避けるように体をよじると、まだ硬さを失っていないイ・ガクのそれに触れてしまい、イ・ガクは呻いた。

「もっと、して」

パク・ハが体を起こし、イ・ガクの唇を吸った。
イ・ガクは、パク・ハのTシャツを脱がし、太ももの汚れをそのTシャツで拭きとると、彼女の肩を乱暴にベッドに押し付ける。
両足を開かれ、パク・ハは顔を背けた。
イ・ガクは彼女を貫き、押し寄せる欲望を打ち付けた。

「・・・んっ・・・・はぁっ」

イ・ガクに縋り付いていたパク・ハの体が、かくん、と落ちた。
イ・ガクは彼女から自身を引きぬく。
まだ熱を持ったままの塊に、パク・ハの細い指が絡みつく。
イ・ガクはパク・ハの手の上から、それを一気に擦りあげた。
低い唸り声と共に吐き出された精が、パク・ハの両手を汚した。





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【作品名】薄荷飴《大人》

【テーマ】 屋根部屋のプリンス二次小説  イ・ガク×パク・ハ  大人小説 

2014/02/24 Mon. 21:03  tb: 0   コメント: 2

【屋根部屋 二次小説】薄荷飴 - 4  

屋根部屋のプリンス連載

丸まったTシャツが目に飛び込んできて、パク・ハは、イ・ガクの大きな肩で視界を遮った。
先ほどまでの痴態を如実に物語るそれも、今、彼に拭われている両手も、とても正視できなかった。
恥ずかしくて居た堪れないのに、そうさせた本人に縋ってしまうのは何故だろう。
パク・ハは、イ・ガクの肩に額を擦り付ける。
泣きそうな顔をして自分に縋る彼女を、彼は広い胸の中にを迎え入れた。

ひどくして。

イ・ガクは、その言葉のまま、乱暴に彼女を抱いた。
霞がかった意識の中で、始終纏わりついた柔らかさと、甘く震える声だけは鮮明だった。
彼の理性を奪ったのは、熱だけではない。
無意識に媚びる肢体にもまた、煽られた。
「体、平気?」
「まだ、怠いな。しかし、そなたの方が辛いだろう?」
イ・ガクは赤ん坊を寝かしつけるように、パク・ハの背中をさする。
「平気。・・・シャワー浴びたい」
「共に浴びるか?」
少しの沈黙の後、パク・ハは小さく頷く。
「・・・うん」
イ・ガクは床の寝間着を拾い上げ、彼女を包んだ。
大きすぎるその上着は、彼女の太ももまで覆った。
イ・ガクがズボンを履くために立ち上がると、彼の滑らかな臀部が目の前に迫り、パク・ハは思わず顔を背けた。
「おいで」
イ・ガクはパク・ハの手を引いて、階段を降りて行った。



勢い良く滑り落ちる水滴がパク・ハの体の曲線を際立たせ、イ・ガクは堪らず彼女の腰を引き寄せた。
彼女は、午前中の日差しの下で交わった後にも関わらず、バスルームの明かりに照らされた自分の体を恥ずかしがったが、彼が深い接吻を仕掛けると、甘い声を漏らして素直に応じた。
唇を離したイ・ガクは、顔を傾けて、パク・ハの細い首を見つめる。
「家から出れない。三人にだって・・・」
服で隠せないような部分にまで刻まれた痕を擦る彼の手に、自分の手を重ね、パク・ハは抗議する。
「足りないぐらいだ」
イ・ガクは膝立ちになって、水を弾く滑らかな彼女の臍部を強く吸った。
赤く鬱血した痕が、点々と並ぶ。
見上げると、まだ泣きそうな顔をしているパク・ハと、目が合った。
「私の部屋に戻っておいで」
イ・ガクはパク・ハの額にくちづけて、バスルームを後にした。


-- -- -- --
お詫び
感謝企画アンケート4位の「イ・ガク×パク・ハ ラブラブ」小説と銘打っていましたが、テーマやタイトルから、「感謝企画」を外しました。
これはこれで、皆様にお楽しみいただいているようで大変ありがたいのですが、「イ・ガク×パク・ハ ラブラブ」から連想される、健康的(?)な雰囲気とは程遠く、投票してくださった方の意図とは違う方向に進んでいる、と判断した為です。
また別の形で必ず書きます。
申し訳ありません。




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【作品名】薄荷飴《大人》

【テーマ】 屋根部屋のプリンス二次小説  イ・ガク×パク・ハ  大人小説 

2014/02/26 Wed. 20:42  tb: 0   コメント: 2

【屋根部屋 二次小説】薄荷飴 - 5  

屋根部屋のプリンス連載

イ・ガクは、デニムだけを履いて、脱衣所を出た。
体の熱をヨーグルト飲料で下げようと、冷蔵庫を物色する。
「チョハ」
突然背後で声がし、驚いたイ・ガクは、お目当てのヨーグルトへ伸ばした手を引っ込めた。
「チョハ、起きていらっしゃったのですね」
イ・ガクはぎょっとして振り返った。
正午を過ぎたばかりのこの時間に、いるはずのない、いや、正確にはいて欲しくない人物の声が聞こえたからだ。
振り返った先には、こちらも濡れた髪に上半身裸の主君にぎょっとして棒立ちになっている、臣下三人がいた。
三人は、イ・ガクを心配して昼休みを利用して帰ってきた旨を伝えると、怪訝そうに彼の様子をうかがった。
「チョハ、治ったのですか?」
チサンが、両手を前で揃えて聞く。
「いや、まだあまり良くない」
「でしたら、そのような格好はお体に障ります。それに・・・」
隣のマンボを肘でつつく。教育係から言え、という合図だ。
マンボは、如何にも言いにくそうに頭を掻き、顔を伏せた。
「パク・ハさんは婚前の女人で御座います。いくらお二人のお心が結ばれていても、パク・ハさんのいる家の中で肌を晒すというのは・・・」
「・・・うん、まぁ、そうであるな」
その女人に対し、ついさっきまで肌を晒す以上のことをしていたイ・ガクは、もごもごと同意した。
事後であることを感付かれたはずもないのに、きまりが悪い。
「ところで、パッカ姉上はどこにいるのですか?」
「私の看病に疲れて、部屋で休んでいる」
まさか体を清めているなどと白状するわけにもいかず、適当に濁した返答だったが、なかなか説得力があったようで、三人は神妙な面持ちで頷いた。
イ・ガクは、パク・ハが三人に気付かずにバスルームから出てくるのではないかと、気が気でない。
早く彼らを追い出すべく、そしてなるべく遅く帰宅させるべく、彼は頭の中で必死に策を巡らす。
「皆の者、パッカは昼餉の用意ができないから、外で食べろ。夕餉も外で済ませてくるが良い。私とパク・ハの分を買うのを忘れるな」
「はい!では、ブラックカードをお借りしてもよろしいですか?」
「ああ、私の部屋にあるから持って行け」
そう返事すると同時に、イ・ガクの脳裏に、現在の部屋の惨状が鮮明に浮かんだ。
乱れた寝具、己が汚したパク・ハのTシャツ・・・。
「いや、待て!!」
イ・ガクはスタスタと歩くチサンを追いかけ、押し止めた。
「立て替えておくように。帰ってきたら、相応の額を渡そう」
「はぁ・・・」
イ・ガクが安堵のしたのも束の間、今度はヨンスルが歩き出した。
「どこへ行くのだ?」
「我らの声がしても出てこないので、パク・ハ殿も具合が悪くなっていないかと・・・」
ヨンスルはパク・ハの部屋を指さす。
イ・ガクは拳を握りしめた。
「いいか、私が良いと言うまで、そなたら全員! 私の部屋も、 パッカの部屋も! 勝手に入ってはならぬ!!!」
「はぁ・・・」
「まったく!」
三人は何が「まったく」なのかさっぱり理解出来ないのだが、イ・ガクに促され、玄関に向かう。
「しかし、チョハが朝よりもお元気になられて、安心いたしました」
「パッカ姉上が医術を心得ていたとは、意外だなぁ」
「我らも、病んだときにはパク・ハ殿に看病をお願いしよう」
パク・ハが彼らに“医術”を施すなど、とんでもない。イ・ガクは大きく咳払いした。
「そなたらが病を患ったら、私が責任をもって診てやるから、安心するが良い」
やはり、今日の主君はおかしい。
「はぁ・・・」
最後まで腑に落ちないまま、三人は会社に戻って行った。




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【作品名】薄荷飴《大人》

【テーマ】 屋根部屋のプリンス二次小説  イ・ガク×パク・ハ 

2014/02/27 Thu. 19:26  tb: 0   コメント: 2

【屋根部屋 二次小説】薄荷飴 - 最終話  

屋根部屋のプリンス連載

パク・ハが部屋に戻ると、そこは綺麗に片付けられていた。
イ・ガクは、自らの不調を自覚しながら、上半身に何も身につけずにベッドに突っ伏している。
彼女は男らしい広い背中を目の当たりにし、情事の余韻に引き戻されそうになったが、頬を叩いて振り払った。
「髪が濡れたまま寝たら、治らないじゃない」
「んー・・・」
イ・ガクはうつ伏せのまま、顔だけパク・ハに向けた。
「・・・着替えたのか」
色気とは程遠い彼女の装いに、イ・ガクは憮然とした。
ショートパンツにTシャツ、おまけに首にはタオルが巻かれていた。
眉間に皺を寄せ、手招きする。
パク・ハがベッドの傍らにしゃがむと、イ・ガクは彼女の首からタオルを引き抜いた。
「ちょっと、返してよ」
「この部屋にいる間は、必要ない」
「嫌よ。恥ずかしいんだから」
「ダメだ」
パク・ハは譲らない性格だが、イ・ガクもその点では負けていない。タオルをベッドの反対側に放ってしまった。
パク・ハは大袈裟なほど大きくため息をついた。
「髪の毛を乾かそう」
彼女は、イ・ガクがろくに寝支度を整えていないことを見越して、ドライヤーを持って来ていた。
男という生き物がこの手のことに無頓着なのは、古今東西変わらないのだろう。
「今まで乾かさなくても問題はなかった」
「現代の技術は活用すべきよ」
イ・ガクは素直に起き上がり、ベッドの縁にちょこんと腰掛けた。
漆黒の髪をかき分ける彼女の手に合わせ、彼の頭は、右へ左へと揺れる。
パク・ハは、短い髪に触れながら、アメリカへ発つ彼女を追いかけてきた彼を、思い出した。
自分の許しを得ずに去ろうとしている、と怒っていた。
そんな彼が、今は子供のように頭を預けて、為すがままになっている。
そう、あの日、彼は髪を切った。
かつて、自分自身が「国」なのだと話した彼が、この時代に来て成し遂げようとしていることは、妻の死の謎を解くという単純なものではないはずだ。
国体を賭け戦う、という覚悟の断髪だったに違いない。
彼が独り背負う重圧は、如何ほどか。
きっと彼は知らない。
だから、こうして甘やかしてしまうことを。



「何か着なくちゃね」
髪が乾くと、パク・ハはクローゼットから柔らかそうなTシャツを選んで着せた。
頭、右腕、左腕、イ・ガクは彼女の手に合わせて素直に袖を通す。
そして終わると、待ってましたとばかりに、彼女を抱きしめた。
「薄荷飴のようだったのに、冷たくない」
誰のせいか、わかっているくせに。
パク・ハは指でイ・ガクのつむじを押した。
「ねぇ、お願いだから休んで」
「ああ、さすがに私も疲れた」
「ちゃんと寝る?」
「約束しよう」
イ・ガクは、ベッドに仰向けに横たわり、隣をポンポンと叩いた。
忠告されずとも、臣下の突然の襲来で、気が削がれていたのだ。
パク・ハはイ・ガクの隣に横たわり、伸ばされた腕に頭を乗せた。
「きっと私も風邪をひくよね?」
「私より酷くなるやも知れぬな」
「最悪」
イ・ガクは楽しそうに笑った。
「明日には発熱するから、このままずっと、ここにいればいい。そなたの面倒は私がみよう」
「病院に行くから、必要ないわよ」
イ・ガクは、パク・ハの尖った唇に、チュッと音を立てて、くちづけた。
「こっちのパッカ(薄荷)のほうが、甘いな」
「アンポンタン」
二人の会話は、徐々にゆっくりになり、小声になり。
やがて、まぶたが閉じられた。



すっかり日が落ちてから、二人は目覚めた。
イ・ガクは、軽くなった体を喜んで、自ら体温計を脇に挟んだ。
「36.2度」
「どうなんだ?」
「治ったわね」
しかし、パク・ハは違った。喉も痛いし、頭も痛い。
イ・ガクに続き、試しに測ってみた熱は、朝のイ・ガクよりも高温だった。
「薄荷飴ちょうだい。氷枕も欲しい」
「私と横になれば良いではないか」
「氷枕の方がいい。部屋に戻るわ」
「そなたのベッドは、二人で横たわるには、狭い。ここで寝るのだ」
風邪を治すには、一人でぐっすり寝るに限る。
言い合う気力ももはや失せ、パク・ハは黙って起き上がった。
いいのか?イ・ガクの指が、パク・ハの首をつついた。
自分の部屋で無防備に寝て、臣下にこの痕を見られてもいいのか?と。
昼間のぐったりした彼はどこへやら。いつもの尊大な、少しだけ目を細めた表情で、幾つも残った痕を順につついていく。
「・・・最悪」
果たして彼の予言通りに、パク・ハは風邪が治るまでの数日間をイ・ガクのベッドの上で過ごすことになった。
彼が、完璧なまでに人払いをし意気揚々と看病したのは、言うまでもない。




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【作品名】薄荷飴《大人》

【テーマ】 屋根部屋のプリンス二次小説  イ・ガク×パク・ハ 

2014/03/02 Sun. 01:15  tb: 0   コメント: 0

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